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非常食の準備

キャンプには常に危険が付き纏います。
例えば、山で遭難した場合には、その間だけ生き延びる食料が必要になります。

体のエネルギー消費の仕組みを考える

非常食を考える為に、体のエネルギー消費について考えてみましょう。人間の体で使われるエネルギーには大きく分けて、二つのエネルギーがあります。糖と脂肪です。通常、どちらかだけが燃えている訳ではなく、どちらも平行してエネルギーとして使われています。糖は比較的強度の強い運動の時に使われる割合が増し、脂肪は比較的強度の低い運動時に使われる割合が増します。

また重要なことが一つあります。脂肪は単体で燃えはじめることができず、糖の着火があって始めてエネルギーとして使われると言うことです。つまり、糖と脂肪は平行して使われていますが、糖無くして、脂肪は燃えないということなのです。

通常、糖と脂肪は5:5くらいの割合でエネルギーとして使われています。運動の強度によって変わりますが、糖7:脂肪3~糖3:脂肪7くらいが変動領域と言えます。理想的に脂肪が燃えている際にも3割程度は糖のエネルギーなのです。

脂肪をどのくらい燃やすことができるのか?で考える

逆転の発想で、糖をどのくらい補給すれば脂肪をどのくらい燃やすことができるのか?を考えるのが僕の非常食の考え方です。
遭難時はできるだけ動かないほうがいいですが、動かなくても生命維持だけで800~1000kcal以上は消費されます。
行動しなくとも、1日あたり男性なら1000~1500kcal程度、女性でも800~1200kcal程度のエネルギー消費になると考えた方が無難です。

脂肪を燃やすための糖の量で非常食の量を計算する

もし理想的に脂肪を燃焼させることができると仮定した場合、糖100kcalで脂肪約200kcal分を燃焼させることができそうです。糖100kcalの補給で全体としては300kcalのエネルギー消費を導くことができるという訳です。
先ほど提示した「動かなかった場合の消費エネルギー」に対して考えると、糖300kcal~450kcalの補給で全体としては1000~1500kcal程度のエネルギーを導くことが出来ると言えます。

ですから非常食は基本的に1日あたり300kcal程度を摂れる食品を用意できればベストだと思いますが、遭難から生還まで何日間を想定するかが重要になってきます。通常、警察による救助活動は10日前後行われるとのことですから、生存確率を高めたいなら10日分を生き延びれる非常食を用意したいものですが、携帯性と重量の問題もあります。10日分に必要な糖の補給量は先ほどの計算で3000kcalとなります。

携帯性・重量を考慮する

例として糖を多く含む食品として板チョコ一枚(75g)で約400kcalですから、チョコで3000kcalを用意するとしたら約600g、10枚程度になります。糖は1gあたり4kcalですから、糖を多く含む食品では3000kcalだとどうしても600~800gくらいの重量となってしまいます。この重量を重いと見るか、軽いと見るかはそれぞれの体力レベルや他の荷物との兼ね合い、登山計画に依ってくると思いますが、概ね重たいと感じる重量ではないでしょうか。

そこで僕が思うのは5日分の用意です。1500kcal分ということですね。これならば板チョコ4枚~5枚で300g程度となります。この位の重量ならそれほど負担にはならないのではないでしょうか?
遭難してしまっても最初のうちは体に糖エネルギーも残っていますから、100kcalぐらいづつ少なめに摂って、節約します。そうして最初の2~3日間はしのぎます。
その後徐々に増やすとしても1500kcal分の用意でなんとか1週間~10日程度は耐えられるのではないかと思います。

行動食と非常食は切り分ける

行動食と非常食は別に用意する必要があると考えています。行動食は毎回の登山で帰りまでには消費してしまうものです。
「道迷い」での遭難はどちらかと言う下山時に多いので、行動食で非常食を兼ねてしまうと、上りの時にいくらか食べてしまっていると思いますので、非常食として十分な量にならない場合があります。非常食は街に降りてくるまで「食べないもの」である必要があると思います。

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